戸締まりにはお気をつけて!

※会話文のみ
※幼馴染み
※カカシ先生大好き夢主
※ギャグ











ぴんぽーん、







「ナマエ、俺だ」

「いらっしゃいネジ!早く、入って入って!」

「ああ…」

「ありがとねー、わざわざ家まで来て貰っちゃって」

「いや、それは構わないが…珍しいな、ナマエが俺に話があるなんて」


「う、うん…実はね、お願いがあるの。ネジくらいしか頼める人がいなくって……」

「俺にしか、って……どうしたんだ、一体?」

「うん、その、あのね……っこれを一緒に読んでほしいの!」

「?これ、って……、…!?こ、ここここの本は……!」

「イチャイチャパラダイス!です!」

「お、おまっ、な、なんでこんなもの…!?」

「昨日ね、シリーズ全部集めてきたの!買うのすっごい恥ずかしかったんだよこれ!」

「いや、何故買った!?こ、こういうものが好きなのか!?」

「やだっ、そんなんじゃないもん!普段からこういうの読んでるとかじゃないからね!?買ったの初めてだし!普段はミステリーとかファンタジーとか、もっと文学的なやつ読んでるから!勘違いしないでよ!?」

「じゃあ、何故こんなものを俺に見せるんだ……」

「だからね、これを一緒に読んでほしいの!」

「……は?」

「だからね、これを一緒に読んでほしいの。大事なことなので二回言いました!」

「意味が分からん!な、何故それを読む必要がある!?」

「だってだって、これカカシ先生の愛読書なんだよ?私も全部読まなきゃ、カカシ先生大好きなんて言えないじゃない!」

「大丈夫だ言え!いっそ叫んでもいいと思うぞ!!」

「でもね、一人で読むのは恥ずかしいのよ、だからお願い一緒に読んで!」

「男と二人で読む方が恥ずかしいだろ!?」

「ほら早く!読み聞かせて!」

「俺に朗読させる気か!?」

「お願い!ネジしか頼めるひとが居ないの…!」

「だから何故俺がそんな事を…」

「ネジと私の仲じゃない!」

「幼馴染みだからってそんな事頼むな!!」

「ひ、ひどい、ネジぃぃ…!」

「なっ、おい、泣くな!……っああもう、解った、解ったから!」

「ほんと!?」

「ただし、俺はページを捲ってやるだけだからな。断じて読み聞かせなどしないからな!」

「それじゃ意味ないよぉぉ……」

「なら他を当たれ」

「うっ…じゃあ、それでいいから……!」

「全く…何故俺がこんなことを……」

「お願いしますネジ兄さん!」

「ネジ兄さんとか呼ぶな!……っ分かったから早く貸せ!」

「はい」

「全く……ほら、これでいいだろう」

「あざっす!そ、それじゃあ…よ、読むね?」

「ああ。早くしろ」

「……」

「……」

「……ね、ネジ…」

「なんだ」

「…これさあ、恥ずかしいね」

「だろうな」

「うわああやっぱ失敗だったかも!なんかネジ要らなかったかも!」

「呼び出しておいてよくもそんな口を…」







ぴんぽーん、









「ナマエ、いるー?」

「えっ!?」

「…カカシ先生?」

「ツナデ様から預かった書類、昨日渡すの忘れちゃっててさー」

「あ、え!?ね、ネジ、どどどどうしよ!?」

「どうしようって……普通に出ればいいだろう」

「ばっ……、独り暮らしの部屋に男の子と二人っきりだなんて状況、見られたら勘違いされちゃうかも知れないでしょ!」

「……?勘違いとは…?」

「この箱入り息子め!だからね、私とネジが恋人だとか勘違いされるかもって事!私と付き合ってるなんて噂されるの嫌でしょ!?」

「なっ…こ、恋人……!?」

「どうしよう、せっかくカカシ先生が来てくれたのに…!ちょっとネジどっか隠れてよ!」

「ワンルームのこの部屋の何処に隠れろと!?」

「ナマエー?……うーん、留守かなあ?」

「や、やだ、早くしないと先生帰っちゃう!こうなったらもうネジ窓から出てって!」

「は!?窓ってお前、ここ何階だと思って…」

「12階だけど大丈夫!ネジなら大丈夫!飛べる!」

「飛べない!」

「じゃあチャクラ練って壁でも伝って帰ってよ!ほら、いいから早く出てい、っきゃあ!?」

「うわっ!?」

「ん…?なんか今、中から音が……あれ?玄関、開いてる……いるのか?」






ガチャッ






「ナマエー?いるなら返事くらい………あ」

「え」

「あ」

「……」

「……」

「……」

「…………お邪魔しました」

「うわああああ待って先生!違うの!そんなんじゃないの!」

「……大丈夫!ナマエがネジを押し倒したなんて、絶対皆には内緒にしとくから!」

「うわあ予想通りの壮大な勘違い!何にも大丈夫じゃない!」

「あー…それとネジ、女の子が我慢の限界になる前に、男が空気読まなきゃダメだぞ?」

「えっ!?」

「先生そのアドバイス全くいらないからあとあんまり役に立たないと思うっていうかそうじゃなくてえええ!!」

「あ、ツナデ様から預かった書類、ここに置いとくから」

「ありがとうございますあと出来れば先生も置いてってくださいみっちり状況説明するから」

「大丈夫だってホントに誰にも言わないから!」

「いや待って違うの先生話聞いて誤解なの先生これはちが」

「じゃ、お邪魔しました」







ぱたん












「………」

「………」

「「……っ最悪だあああああああ!!」」



















戸締まりにはお気をつけて


(違うの先生誤解なの違うの待って先生違うの違うの違うの違うの違(ry)

(……なんで俺がこんな目に…!)